理事長挨拶
- 日本リンパ学会理事長
- 信州大学医学部
- メディカル・ヘルスイノベーション講座 特任教授
- 大橋 俊夫
- 循環の本質は生体の内部環境の恒常性を維持し、生命機能を保持することにあります。その機能は微小循環領域の物質交換とリンパ系を介した物質排導によって支えられています。同時に生体防御という視点から内部環境を見てみますと、この内部環境の機能を守っているのが免疫機能であると言うことができます。こうした機能的側面よりリンパ学を見直してみると、まさにリンパ系は生体防御学、自然免疫を主体とした免疫学やリンパ行性癌転移機構の腫瘍学の王道であり、その主要機能を支えているのが、リンパ管、リンパ節、リンパ球が互いに助け合って営んでいるリンパ液の排導機能であるという見方も出来ることになります。
- 日本リンパ学会では、循環器学、免疫学、腫瘍学を3つの柱に据え、その基礎ならびに臨床医学研究者が世界水準の研究を遂行できるような活動を支え、あわせてリンパ学に係わる、教育や社会活動等を支援する活動を行っています。新しいリンパ学に興味をお持ちの同学の志の参加を心より歓迎致しますので、ふるってご参加ください。